朝倉市健康福祉館 天然温泉 卑弥呼ロマンの湯

基本データ
URL 甘木朝倉観光案内 より 天然温泉 卑弥呼の湯
朝倉市ホームページ より 朝倉市健康福祉館条例
住所 福岡県朝倉市甘木198-1
電話番号 0946-21-8800
営業時間 9:00〜22:00 (受付21:30まで)
定休日 第3月曜日(その日が祝祭日の場合は、その翌日)、1月1日
入浴料 中学生以上65歳未満400円、小学生200円、小学生未満 無料
65歳以上・障害者300円
泉質 アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)
温泉分析書等 源泉名:― 湧出地:甘木市大字来春330-1
知覚的試験:無色、澄明、無味、微硫化水素臭
泉温:49.3℃ pH9.9 湧出量:700L/min(動力)
ラドン含有量:1.09×10-10Ci/kg(0.30M・E/kg)
成分総計:332.7mg/kg(平成15年1月14日)
備考 シャンプー&ボディソープセット有、ドライヤー有
訪問日 2004.9.9 / 2005.1.15 / 2005.7.27 / 2005.11.13 /
2006.9.3 / 2006.11.22 / 2007.3.20 / 2007.4.20 /
2007.11.18 / 2008.3.2 / 2009.7.7 / 2010.3.10

「天然温泉 卑弥呼ロマンの湯」は、ピーポート甘木(朝倉市総合市民センター)にあり、 いつ訪問しても入浴客が多い人気温泉だ。私も、福岡県下の温泉では、5本指に入れたいほど、個人的に気に入っている泉質。完全掛け流し。

オープンは2004年6月20日と新しい。ケアプールやトレーニング室、また2階にはデイサービス室などを備えた豪華な施設で、地場産木材が用いられた本格的な木造建築は、明るい色調の木の温もりに癒される空間だ。館内バリアフリー。

なお、設計者は、株式会社 徳岡昌克建築設計事務所で、本施設で、平成16年度優秀照明施設九州支部長賞を受賞されている。

2004年12月から、開館時間が延長された。また、2005年11月からは、入浴料金が市内外同一料金になり、さらに気軽に立ち寄れるように。

(2009年7月8日) 朝倉市役所 保健福祉部 介護サービス課に確認をとり、追記。

朝倉市健康福祉館「天然温泉卑弥呼の湯」は、2008年4月1日から指定管理者制度が導入され、現在(H20.4.1〜H25.3.31)の指定管理者は、株式会社 ビクトリー(美奈宜の杜温泉 杜の湯)。
◆朝倉市 2007年のトピックス より 朝倉市健康福祉館『天然温泉卑弥呼の湯』指定管理者を募集します
◆朝倉市 2007年のトピックス より 朝倉市健康福祉館の指定管理者候補者選定委員会の結果について

また、以前の名称は「天然温泉 卑弥呼の湯」であったが、2009年4月1日より、「天然温泉 卑弥呼ロマンの湯」に変更されている。その理由を尋ねてみたところ、登録商標の関係上とのこと。「卑弥呼の湯」を名のる温泉は他にもあるため、この名称では、商標として登録できないからということだった。この地方は、邪馬台国論争の九州説では有力候補になっている場所で、「卑弥呼」の名を冠する温泉は佐賀県にもあり、いささか紛らわしいなとは、確かに私も以前から感じていた。カタカナ表記の「ロマン」が加わり、柔らかさが増した新しい名前が、さらなるイメージアップにつながれば、この温泉のファンとしても嬉しいね。



写真をクリックすると拡大表示、矢印キーでスライドします。



建物外観


最初に来たとき、まず外から見て、建物の規模の大きさに驚いたのを覚えている。

一部の壁に使わた「べんがら色」も、湯小屋らしい雰囲気を醸し出している。
「文化会館通り」の道路側から

 

建屋の浴室部分 こちらを進んでいくと、玄関2 こちらは大広間部分
卑弥呼の湯 玄関2(北側玄関) 玄関2暖簾
「天然温泉 卑弥呼の湯」
2009.7.7.撮影
卑弥呼ロマンの湯 玄関2
2009.7.7.撮影 玄関2暖簾
「天然温泉 卑弥呼ロマンの湯」
(2009.7.8.追記)
「卑弥呼の湯」から「卑弥呼ロマンの湯」になっても、外観の変化は無い。

幟や看板、また、玄関の暖簾は新調されており、「ロマン」が付け加えられている。
玄関1暖簾
「天然温泉 卑弥呼の湯」
2009.7.7.撮影 玄関1暖簾
「天然温泉 卑弥呼ロマンの湯」
ピーポート甘木(朝倉市総合市民センター)には、大・中ホール、朝倉市中央図書や保健福祉センターなどが入っている。

各施設は、アーケードで結ばれている。
玄関1(南側玄関) ピーポート甘木の通路


建物内部の様子


玄関1 風除室 玄関2 風除室 2009.7.7.撮影
玄関2から見たエントランスロビー
館内案内図
卑弥呼の湯 昔のエントランスロビーの様子 2006.11.22.撮影
手作り作品の数々、可愛いね
卑弥呼の湯 カウンター
受付の女性職員の対応も、親切で丁寧。

(2009.7.8.追記)
「卑弥呼の湯」から「卑弥呼ロマンの湯」になっても、特に変わっているところは無い。
エントランスホール部分が少々改装されているが、受付のオバチャンに尋ねたら、もう1年ぐらい経ちますかね、というお話だったので、指定管理者制度が導入され、「杜の湯」が運営に携わるようになってからの改装であろう。
2009.7.7.撮影
2009.7.7.撮影 2009.7.7.撮影 2009.7.7.撮影 2009.7.7.撮影
玄関2の脇に、「電子浴室」なるものが出来ている
施設利用券購入者は、1日1回、無料で利用できるそうだ
「卑弥呼の湯」時代の受付 2009.7.7.撮影
暖簾も「卑弥呼ロマンの湯」に
昔の売店、軽食販売コーナー 2009.7.7撮影 2010.3.10.撮影
軽食メニュー表
2009.7.7.撮影
永利牧場の牛乳だ!
(2009.7.8.追記)
昔は、売店、軽食販売コーナーは別々になっていたのだが、軽食コーナーは無くなり、売店に統一されていた。

正面舞台に大スクリーンを備える畳敷きの広間「憩いの間」は、約300人を収容できる広さだそうだ。
「憩いの間」、とにかく広い!
大スクリーンのテレビは、大迫力
広間の天井を見上げる
格子の木組みも、風流
2009.7.7.撮影 憩いの間
舞台のテレビは消されていた…
2009.7.7.撮影
誰でも、ゆったり休憩できる
給茶器も置かれている 広間横の廊下(ラウンジ)でも
くつろげるようになっている
ラウンジ奥から振り返ったところ 廊下に使われている照明器具
受付から、長〜い廊下を浴室まで進んでいく 長い廊下の突き当たりは
ケアプール・トレーニング室

浴室のつくりは、手前と奥とで異なるが、両浴室とも、低温湯、高温湯、うたせ湯、かかり湯からなるのは、一緒。

男女一週間交替。浴室入れ替えは、毎週月曜日。
「卑弥呼の湯」暖簾 2010.3.10.撮影
「卑弥呼ロマンの湯」暖簾

(2009.7.8.追記)浴室入口の暖簾は、「卑弥呼ロマンの湯」の文字が刷り込まれたものに新調されていた。



廊下手前の浴室



脱衣場
混雑時には、やや狭く感じる
浴室奥から クローバー型の面白い浴槽 浴槽中央の湯口付近は、特に
体への泡付きが、すごい!


浴室には、高温湯(42〜43℃程度)、低温湯(41℃程度)、そして打たせ湯がある。サウナ類や露天風呂は無いが、温泉のお湯そのものを楽しむには、十分な設備だ。

天井が高く、頭上に広い空間があるため、実際の平面積より、開放的に感じられる効果があると思う。また、寒い季節でも浴室に湯気が籠っていないことには、いつも感心する。

温泉は地下1,500mから湧いているそうで、湧出量毎分700リットルという豊富な湯量をいかした完全掛け流し方式。滅菌には紫外線が使用されているため、お湯から塩素臭が全くしないのも、自慢とのこと。

浴室には、ほんのり硫化水素臭が満ちており、とにかくヌルヌルする極上湯。特に湯口付近で顕著だが、肌にビッシリ細かい泡付きがあるので、ヌルツル感は一層強く感じられ、体が包み込まれるような感覚だ。トロトロと、鰻みたい!

窓際の浴槽(やや高温) 打たせ湯
ぬるい湯が溜まっている
天井は、とても高い
木の梁が、風流だ
(2007.4.20.撮影) 新しく
ケロリン桶が入れられていた

保湿効果もバッチリのようで、湯上がり後、化粧水をつけ忘れても、しっとりした肌の潤いが持続しているのが実感できる。
お湯の表面には、白い湯の華が浮いているのも見られる。

「近所に、こげな良か温泉の出来ましたけん、ありがたかです。」というお年寄りの言葉が、印象的に頭に残っている。



廊下奥の浴室


さて、ここからは、ちょいとマニアックなお話。温泉分析書の数値に、ご注目。

pH9.9のアルカリ性単純温泉、成分総計332.7mg。

成分のうち、ナトリウムイオン(Na)94.1mg、炭酸イオン(CO32-)57.0mg、水酸イオン(OH-)30.5mg。
脱衣場の掲示 写真手前が高温湯、奥が低温湯 温泉分析書
実は、郡司勇さんが「つるつる温泉」の原因について調査分析した結果が彼の著書に書かれているのだが、卑弥呼の湯は、「アルカリ型つるつる湯」の条件に、とてもよく当てはまっているのだ。興味深いので、本から引用させていただく。
「アルカリ型つるつる湯」

重曹泉以外でつるつるする温泉のほとんどは、アルカリ性単純泉である。成分総量が1000mg以下で比較的成分の少ない単純泉でありながら、主な成分が炭酸ナトリウム(Na2CO3)であるものがこのつるつるするタイプである。

特に成分総量が200mgほどのなかにナトリウムイオンが50mg、炭酸イオンが50mgくらいの含有量になると、つるつるの温泉になる。総じてPHも9.0前後だ。しかしアルカリ性が10とか11になると、あまりつるつるしなくなってくる。アルカリ度は水酸イオン(OH-)の多寡で決まるので、アルカリ度が高いとつるつるするというわけではない。つるつるの原因は炭酸イオンの量の多寡によって決まるのだ。
出典 : 『秘湯、珍湯、怪湯を行く!―温泉チャンピオン6000湯の軌跡』 郡司勇・著 (角川oneテーマ21) 第3章



(おまけ) 旧・甘木市健康福祉館


甘木市・朝倉町・杷木町が合併して、「朝倉市」が誕生したのは、平成18年3月。

私は、生まれて以来(?)「甘木市」として親しんできた場所なので、「朝倉市」に馴染むのには、かなり長い時間がかかった。
合併前は「甘木市健康福祉館」 朝倉市誕生を知らせるポスター
平成18年3月20日誕生
甘木市 デザインマンホール



温泉めぐりモノグサ写真日記@九州  福岡県  2005年01月一覧 2009年07月一覧


Copyright(C)since2004 MOGUSA All Rights Reserved