王司温泉 清龍館

基本データ
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温泉やまぐち より 王司温泉(おうじおんせん)
住所 山口県下関市員光町3丁目4-17
電話番号 0832-48-1315
営業時間 14:00〜20:00
定休日 毎週火曜日・金曜日
入浴料 40分以内 大人250円
泉質 単純弱放射能温泉
温泉分析書等 源泉名及び湧出地:王司温泉 山口県下関市員光町3丁目4-17
泉温:29.6℃ 湧出量:94.8L/min 自噴(深さ:61.6m)
知覚的試験:無色澄明、微塩味 pH7.77
ラドン(Rn):54.87×10-10Ci/kg 成分総計:0.748g/kg
(湧出地における調査及び試験年月日 平成15年12月19日
分析終了年月日 平成16年1月19日)
備考 入浴のみ(宿泊施設無し)
訪問日 2007.9.19

こんな住宅地に温泉が?と驚きたくなる場所にある下関の秘湯。外には一切の看板も案内も掲げてないから、そこが温泉だと知らなければ、まず気付くことはないだろう。

とはいえ、この温泉は下関市のオフィシャルサイトにも山口県温泉協会のホームページにも紹介してあり、その存在自体は私も随分前から知っていた。しかし、なにしろ営業が午後2時から8時まで、しかも週休2日。時間が合わず、なかなか入れなかった一湯。満を持しての(?)初訪問である。カーナビにも「王司温泉」は登録してあり、意外にすんなりたどり着く。

昔の旅館の建物と、オーナーさんが現在お住まいの住宅の間を通って敷地奥へと進むと、湯上がりの近所の常連のオバチャンたちだろうか、台所と思しき場所から、賑やかな談笑の声が響いてくる。「ごめんくださ〜い、お金は、ここで払ったらいいんですか?」と中を覗くと、すぐさま女将さんが出てきて「はいはい、いらっしゃい。」と迎えてくれた。噂を聞いて博多から初めてお邪魔しましたと告げると、「とにかくお湯が良いから、まぁ入ってみてちょうだい。」と女将さんの顔がニコッと笑顔に。もちろん自分の敷地から湧く自家源泉、加水も循環も一切していないとの説明をいただきながら、さらに奥の、別棟になっている浴室へと向かう。



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交差点から 裏から
母屋の赤い屋根が印象的
裏からよく見ると
煉瓦の煙突に気づくはずだ
松の枝をくぐって敷地に入る
看板や案内は一切出ていない
奥の台所で料金を支払う 「かずみつちょう」
難読地名だ
案内と温泉分析書の掲示 浴室の建物は
この階段を下った最奥部
女湯の方から見た浴舎外観 男湯の方から見た外観 バショウの葉が茂っていた
通りに面して建つ赤瓦の建物が目を引く。女将さんに「この建物は、昔の旅館だったんですか?」と確認してみたら、その通りだとの返事。

現在は入浴のみしかやっていない王司温泉だが、かつては「清龍館」という旅館をやっていたそうだ。石州瓦の赤い屋根が印象的な、堂々たる風格の建物である。ただし現在は使われていない様子。
立派な鬼瓦 かつての旅館の玄関


男 湯


この細い通路を通り奥へと進む 入り口付近 入り口 脱衣場 入り口の方を見る
脱衣場 脱衣場 浴室は、半地下へ下りる格好 薄暗い浴室
年季の入った浴室には、縦に細長い明かり取りの窓があるが、ぼんやり薄暗く、なんだか母親の胎内にでもいるような気分になる。

歴史を感じさせる貫禄ある浴槽に、静かにお湯が湛えられている。
左の狭い方が29.6℃の源泉浴槽、右の広い方が加温浴槽
いずれも循環無し
洗い場のカランも源泉

浴槽のお湯は、とても澄んでいて綺麗だ。加温浴槽は常時掛け流しではなく、筒状の金属で覆われた湯口から、ときどきお湯が注ぎ込まれる。その頻度は、どういうサイクルで設定してあるのか不明。

洗い場のカランも源泉であり、常連さんの話によると、このお湯を汲みに来る人もいるらしい。やや塩味とエグ味がある。



女 湯


入り口付近 注意事項の張り紙 脱衣場 入り口の方を見る 脱衣場
脱衣場の奥 浴室入り口
階段を下り、半地下へ
浴室奥から入り口の方を見る
ぼんやり薄暗い浴室 左が加温浴槽、右が源泉浴槽 面白い格好の窓 洗い場のカランも源泉
ここは入浴時間が40分以内と限られている。ホントか嘘か知らないが、ある常連さんが言うには、オーバーすると女将さんが上がるように呼びにくるとか。

う〜ん、40分は、女性には あっという間かも。
加温浴槽 左奥のステンレスで
覆われている部分が湯口
狭い方が29.6℃の源泉浴槽
暑い季節には気持ちの良い温度
赤く染まった湯口から
僅かずつ源泉が投入されていた

私は、いつものように つかるだけのつもりでタオル一本で入っていたら、同浴になったオバチャンが「お風呂に入ったら、やっぱり石鹸でサッパリしなきゃ。たっぷり使いなさい。」と、まだ新品のご自分の石鹸を貸してくださった。ご好意ありがたく頂戴して、体を洗わせてもらった。

その常連のオバチャンは、毎日、入浴道具をここに預けて買い物に行き、帰りにお風呂に入って帰るのだという。彼女が20年前に下関に来たときには、既にこの温泉はあったという話。「毎日温泉につかっていたら、温泉効果はありますか?」と尋ねてみたら、「自分で言うのも何ですが、私、75歳なんです。やっぱり温泉のおかげですかね。」…えっ、驚いた!瑞々しく艶やかな彼女の肌は、50歳代は言い過ぎとしても60歳代でも十分に通用する若々しさ、とても70歳代には見えない。「ここにはお嬢さんが3人いるんですが、皆さん、お綺麗なんですよ。」

「ここはお湯がいいから。」同浴になった常連の3名のオバチャン全員が揃って口にした言葉だ。神経痛にも良く効くらしい。

いまどき250円という入浴料金の安さも、ありがたい。しばらく前まで大人200円でやっていたのを、常連客の方が恐縮がって、値上げするようお願いしたのだとか。

40分の滞在時間、しかも写真撮ったり何だりで実質お湯につかっていた時間は知れている。しかし、目には見えないものだけれども浴室内に拡散して充満しているはずのラドンの気体を自然と吸入する効果も大きいのだろうか、湯上がりは肩凝りがほぐれ、体が軽くなったような気がした。泉質は「単純弱放射能温泉」である。

再び台所の横を通って帰ろうとしていたら、たまたま女将さんが出てこられたので「良いお湯ですね、おかげさまで体が軽くなりました。」と挨拶すると、「またいらっしゃい。」とニコッと笑顔で見送ってくださった。石鹸の良い香りが残るタオルを手に、体も心も ほっと安らぐ地域密着温泉を後にした。


温泉めぐりモノグサ写真日記@九州  山口県  2007年09月一覧


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