中華料理 四海樓 ・ ちゃんぽんミュージアム

基本データ
URL 中国料理【四海樓】 元祖 老舗 ちゃんぽん 皿うどん 長崎
住所 長崎県長崎市松が枝町4-5
電話番号 095-822-1296
営業時間 11:30〜15:00 / 17:00〜21:00 (20:00ラストオーダー)
定休日 不定休
備考 ちゃんぽんミュージアム 見学無料
訪問日 2009.2.6

誰からも広く愛されている「ちゃんぽん」は、意外にも中国で生まれた食べ物ではなく、長崎で生まれ育った中華料理。その「ちゃんぽん」発祥の店として知られるのが、ここ四海樓だ。創業明治32年、長崎の地で100年以上の歴史を刻む。

創業当時、初代の陳平順氏が考案した「支那饂飩」が、後に「ちゃんぽん」の名に変わり、長崎で親しまれる料理となったそうだ。その歴史は、四海樓オフィシャルサイト「ちゃんぽんの由来」に詳しい。また、今では長崎名物として定着している「皿うどん」も、「ちゃんぽん」のバリエーションとして陳平順氏により創られたものとのこと。

長崎市内で「ちゃぽん」を食べても、私は、正直なところ、福岡でも何処でも食べられるチェーン店・リンガーハットの方が、よほど美味しいと感じてしまうものも少なくない。そんな中、ここ四海樓の「ちゃんぽん」は、個人的に心から美味しいと思う一軒。

場所はグラバー園のすぐそば。さすがに元祖の店とあってか、麺類ファンだけでなく、大勢の観光客も観光先として立ち寄る場のようで、5階の展望レストランは、たいがい長時間の待ち時間が発生している様子。訪問時は、その覚悟で。また、2階に設けられている「ちゃんぽんミュージアム」は無料で見学できるので、あわせて覗いてみると、知識が広がるかも。



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建物外観など


外壁のほとんどは石貼り
四海樓の故郷である中国・福建省から輸入された石が使われている
建物正面、大階段の前には
「広場」が設けられている
ド〜ンと存在感のある
でっかい建物だ

現在の建物は、四海樓創業100周年となる平成12年の7月4日新築オープンしたもの。
設計時のこだわりやコンセプトは、オフィシャルサイト「四海樓解体新書」に詳しく説明してあるので、こちらにも目を通してみると、建物にも様々な“発見”が出来ると思う。

建物の中心部を貫通する大階段は、海からの「風の道」。この「風の道」は、海の向こうの広大な中国大陸へと続く道であり、四海樓の初代・陳平順が渡った「魂の道」でもある。その道は、東西文化の架け橋「シルクロード」へと続く。四海樓ビルは、長崎と中国を結び、それらを迎え、そして、それらへ続く「門」となっているのだそうだ。いやはや壮大である。

赤い柱の途中にあるレリーフには、中国の象徴である「牡丹の花」と、シーボルトが発見したと言われる「ナガサキアゲハ」が描かれているとのこと。また、建物に使われている瓦は、すべてオリジナルだそうだ。

ちょうど長崎ランタンフェスティバルの開催期間中で、大階段の吹き抜けには春節祭の祭壇が設けられ、天井からはランタンが吊り下げられ、お祭り気分を賑やかに盛り上げていた。
広場から続く大階段
両側に「順風耳」と「千里眼」の像
大階段に続いて
吹き抜けの2F・3Fの踊り場
敷地南西には、見事な龍壁がある。この龍は、瓦で出来ている。
1階は「四海樓名店街」、お土産屋さん
営業案内
大階段の踊り場と
ちゃんぽんミュージアム入口
春節祭の祭壇 大階段の天井は
「龍と鳳凰」のレリーフ
「春節祭の由来」
ちゃんぽんミュージアム展示


5F 展望レストラン


1階エレベーターホール 待ち時間15分は、かなり短い
「展望レストラン」と言うだけに、ガラス越しの眺望が素晴らしい
国際船や帆船が接岸する松が枝埠頭と長崎港、その向こうの稲佐山まで一望できる
メニュー
ちゃんぽん 997円 色鮮やかな錦糸卵が載っている
少し香ばしい味は、美味
蓋付ちゃんぽんセット 1,470円 復元 蓋付きちゃんぽん丼
ちゃんぽんミュージアム展示
ちゃんぽん
「ちゃんぽん」は明治32年に四海楼を創業した初代陳平順によって考案されました。当初は「支那うどん」と呼ばれ、長崎に来ていた中国人留学生のために、“うまくてボリュームがあり、栄養価が高く安価なメニューを”と、考えたのがはじまりでした。

蓋付ちゃんぽん (復刻版小盛)
「蓋付ちゃんぽん」は大正時代から昭和初期にかけてちゃんぽんの出前用として使われていた器を復刻した小盛のちゃんぽんです。
蓋付きちゃんぽん丼は、創業百周年を記念して復元され、平成11年から使用されているそうだ。

蓋付ちゃんぽんは、通常のちゃんぽんの8割程度。

←店内メニューより転載



配布されているパンフレットにも、「ちゃんぽん」と「皿うどん」誕生の説明がある。
店内メニューに記載されている
「ちゃんぽん」の説明
「ちゃんぽん」事始め 「皿うどん」事はじめ


2F ちゃんぽんミュージアム


2階の「ちゃんぽんミュージアム」には、パネルや実際に使われていた食器、道具などが展示してあり、四海樓と「ちゃんぽん」「皿うどん」のルーツや歴史を辿ることができる。写真撮影、可。


入り口付近
優しいお姉さんが迎えてくれた
「さるく見聞館」にも
認定されている
創業当時の四海樓の外観
(明治32年頃)
ちゃんぽん・皿うどんの祖
初代 陳平順(1873〜1939年)

この「蓋付きちゃんぽん丼」は、大正末期から昭和初期にかけて四海樓で使用されたもの。出前用として用いられたもので、蓋があることで冷めにくく、又、運びやすいように蓋と底がかみ合うように工夫されているそうだ。
蓋付きちゃんぽん丼 
純中国製の食器



温泉めぐりモノグサ写真日記@九州  長崎県  2009年02月一覧


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