秋山郷 切明温泉 川原の湯(野湯)

基本データ
URL 秋山郷観光協会 より 切明地区 / 川原の露天風呂
住所 長野県下水内郡栄村切明
電話番号 問合せ:秋山郷観光協会 0257-67-2202
入浴時間 24時間
定休日
入浴料 無料
泉質
温泉分析書等
備考 野湯
訪問日 2010.5.2

秋山郷は、苗場山(標高2,145m/日本100名山)と鳥甲山(標高2,037m/日本200名山)に挟まれた細長い道筋、国道405号沿いに点在する12の集落の総称で、このうち長野県栄村には、小赤沢、屋敷、上野原、和山、切明の5つの集落があるそうだ。今回、訪問した切明(きりあけ)温泉は、秋山郷の最奥部に位置する。

なお、秋山郷(あきやまごう)は、「信濃三大秘境」(遠山郷・秋山郷・川上郷)の一つとして知られる秘境で、平家落人伝説の里でもある。江戸時代に、文人・鈴木牧之が、その著書『秋山紀行』で初めて紹介し、世に知られるようになったということだ。

長野県の野湯も、どこか一か所ぐらい入ってみたいな、ということで、ほとんど歩かないで行ける切明温泉「川原の湯」を目指してみることにした。もっとも、自分の足で歩く必要はないが、さすがに秘境を謳うだけに、車でのアプローチも、なかなか大変!



写真をクリックすると拡大表示、矢印キーでスライドします。


切明温泉へのアプローチ(国道405号線)


まだ雪が残っている 穴藤(けっとう)ダム
中津川第一発電所
アズマイチゲ(東一華)? カタクリ
野沢温泉村からは、国道117号線で いったん新潟県津南町に入り、それから国道405号線の細い道を、中津川の上流に向かって、ひたすら南下してゆく。

地図で事前に位置確認はしていたものの、まぁ、こんなに山深いところだとは思っていなかった。このあたりは豪雪地帯であると思うが、現在でも、冬場に大雪でも降れば、あっという間に「陸の孤島」と化すであろう。

秘境のドライブと思えば、道中も、また楽しい。山や田畑には、まだ雪も残り、新芽の芽吹きには、もうしばらく時間がかかりそうだ。個人的に特に嬉しかったのは、途中、生まれて初めて野生のカタクリの花を見られたこと。道路近くまで下りてきているニホンザルの群れとも、こんにちは。

秋山郷には、小赤沢温泉・屋敷温泉・上野原温泉・和山温泉と、入ってみたいと思っていた魅力的な温泉が並ぶ。
ツーリングも、気持ち良さそう 「秘境 秋山郷」の看板
国道405号線の細い山道を
ひたすら南下してゆく
中津川を上流に遡ってゆく

しかし、日没までに切明温泉に辿り着くべく、泣く泣く目をつぶって、それらの温泉は、すべて素通り。先を急いだ。

ちなみに、国道405号線のドライブが楽しめるのは、明るい時間帯の話。とっぷり日が暮れると、運転に慣れた者でも苦労する道だ。帰路は、すでに真っ暗闇の中で、どちらに向かって走ればいいのか、少しばかり路上で立ち往生していたら、仕事帰りと思しき地元の人が声を掛けてくれ、切明から、かなり下流の集落まで車で先導してくれて、とても助かった。ご親切に感謝。



川原の湯


秋山郷の最奥部、魚野川と雑魚川が合流し、中津川になる付近にあるのが切明温泉。ここで有名なのが「川原の湯」。川原に温泉が自然湧出しており、スコップで自分用の即席露天風呂を作って遊ぶことができる。

到着して、びっくり。なんと、まぁ、親切な野湯だこと!苦労して場所を探さなくても、わかりやすい「天然手掘り温泉」の案内看板が出されており、それどころか、秋山郷温泉保養センター 湯元 雄川閣の玄関先では、無料でスコップを貸し出してくれるサービスまであって、至れり尽くせり。

案内看板の地図に従い、まずは吊り橋を渡る。ちょうどスコップを抱えて帰ってくる人たちと すれ違ったので、挨拶がてら「湯加減どうでした?」と尋ねてみると、「アツイです。でも、寒いです。」…???なんやら禅問答みたいやなぁ。

吊り橋で対岸に渡った後は、魚野川の左岸を上流側に200mほど進めば、目的地に到着。おお、あった、あった!けっこう人がいるので、すぐに分かった。
「天然手掘り温泉」案内図 雄川閣の玄関前で
スコップ無料貸し出し
吊り橋
吊り橋の上から、魚野川の上流を眺める 雄川閣の建物が
右岸に見えている
このような道を
川沿いに200mほど歩く
若いお兄ちゃんたちは、素っ裸で入浴を楽しんでいる。

さすがに女性の私は、真っ裸という訳にもいかんので、水着着用。もちろん、脱衣場などは無い。
この辺りも、まだ残雪が 目的地の「川原の湯」は
魚野川の左岸にある
「写真撮らせてねー!
後ろを向いててね!」
熱い源泉がたまっている土管、きれいに澄んだ湯 川の水を引き入れて
お湯の温度を調整中
底から湧出する源泉で
お尻が、アチチチチ!
川原には、円筒形の土管のようなものが設置してあり、きれいな源泉が溜まっている。しかし、熱過ぎて、この中に直接つかることは出来ない。源泉温度は54℃らしい。

私はラクして、すでに帰った先客が作っている湯船を拝借。川底からも、熱い源泉がクプクプ湧出しているのが分かる。お尻をつけて座ると、アチチチチ!

土管からオーバーフローする熱い源泉の方も、石を使って自分の湯船に誘導し、川の水を引き入れて温度調節。
下流側を見る それぞれに遊んだ湯船が
いくつも作られている

ところが、これがとても難しくて、なかなか快適な温度の湯船にならない。大きく掻き混ぜると、たちまち泥湯になる。お尻の下は局所的にアツイが、まだ雪も残る屋外で、全身は温まらない。「アチッ!冷たっ!アチッ!冷たっ!」の繰り返しで、吊り橋の上ですれ違ったお兄ちゃんの「アツイです。でも寒いです。」の言葉の意味が、実感として、よく理解できた(笑)

それでも、大自然の中で、残雪を眺めながらのお湯遊びは気分爽快。清流のせせらぎの音をBGMに、童心に返って、とても楽しいひとときであった。

参考までに、野湯だから、温泉分析書の掲示などは無いが、雑誌『自遊人』(2006年9月号、p.114)には、泉質:ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩温泉、泉温:54℃、pH値:7.8、成分総計:2,791mg というデータが記載されている。

この後、雄川閣に立ち寄り入浴したのだが、フロント付近には、色紙がズラリ。なんでも、川原の湯の取材で訪ねてきた人たちのサインという話。メディアでも随分取り上げられている有名な場所なんだねぇ。




温泉めぐりモノグサ写真日記@九州  長野県  2010年05月一覧


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